DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?課題や事例をもとにイロハを解説

2021.07.01

2021.08.31

DXのあるべき姿を考える


2020年、突如として人々の“ノーマル”を奪い去った新型コロナウイルス。今までの普通が普通に行なえなくなったことによって、社会全体の「デジタル化」のスピードがどんどん加速しています。
その波に乗り遅れないためには、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」について知っておくことが大切です。そこで今回は、DXとは何かという基本のところについてわかりやすく解説します。
 

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DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?


日本経済を進歩させる上で課題となっている、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)。まずは、その言葉の意味から確認していきましょう。

なぜ「デジタルトランスフォーメーション=DX」なのか

デジタルトランスフォーメーションは、英語で書くと「Digital Transformation」という表記になります。しかし、公には「DX」として表記されており、この言葉を聞いたことがあったり知っていたりする人でないと、DX=デジタルトランスフォーメーションであるということには気づきにくいのではないでしょうか。
Digital Transformationを略してアルファベット2文字にする場合、通常は「DT」となるはずです。しかし、DTとするとプログラミング言語と同じアルファベットの並びになるため、「Transformation=交差する」という意味の「X」を用いて「DX」と表記されるようになりました。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の定義

DXの定義は、2004年にスイス人であるエリック・ストルターマンという大学教授によって提唱されたと言われています。「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること」という定義が唱えられましたが、ピンと来ない人も多かったことでしょう。
そこで2018年、経済通産省は「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」を公表。より日本人にわかりやすく具体的な定義が示され、DX推進の課題解決に向けて一歩を踏み出しました。

ペーパーレス化やAIの利用が最終目標ではない

「DXとは」というキーワードで検索すると、画面上にはあらゆるサイトが表示されます。一般的に、「ペーパーレス化すること」や「AIを取り入れること」という意味で認識されていますが、それほど単純ではないのがDXのミソです。
DX企業へと成長する過程で、ペーパーレス化を足掛かりにしたりAIを利用したりする機会はあります。しかし、あくまでもそれは通過点です。ペーパーレス化したから、AIを利用したからと言ってDX化に成功するという意味ではありません。
デジタルの技術を活用して、顧客にも従業員にもメリットが生まれること。これこそが、DXの本当の意味なのです。

DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する理由と企業の課題


やったほうがいいとわかっていながら、DXに向けての最初の一歩が出せないという企業も少なくありません。そこで、なぜ今DXが推進されているのかを解説していきます。
企業側が抱える課題についても、確認していきましょう。

経済産業省が指摘する「2025年の崖」

AIやクラウド、lotなどデジタルの技術が進歩し、企業でも推進・活用するところが増えています。しかし、日本は世界に比べてデジタル化に向けて進む速度が遅く、“デジタル後進国”であるというのが今の現状と課題です。経済産業省が2018年に立ち上げた「デジタルトランスフォーメーションの加速に向けた研究会」からは、今の日本の状況から「2025年の崖」と銘打ったレポートが出されました。
2025年の崖とは、わかりやすく言うと「2025年までに既存のシステムが刷新されなければ日本経済に大きな損失が発生する」というものです。DXが求められているのはわかっていながら動けない…。このような企業が増えることで、数年後の日本経済は大変な状況になってしまう可能性があるのです。
現状、各企業が使用しているITシステムは老朽化の一途をたどり、使いものにならない時代がじきにやってきます。各企業のDX化は、日本の未来はもちろん企業自身を守るためにも避けて通れないミッションです。

すぐには効果が出ない

2025年の崖の実現を回避するためには、各企業のDX化への努力が必須となります。しかし、これだけ推進されているにも関わらず、はじめの一歩を踏み出せていない企業が多いのが現状です。なぜ、「やったほうがいい」とわかっていながらもDX化を躊躇するのか。そこには、DXの“すぐには効果が出ない”という特性が関係しているようです。
企業をDX化させるためには、いくつものステップを踏む必要があります。

  • 何をデジタル化するのかの見極め
  • DX化に向けた情報収集
  • サポートを依頼する企業の選定
  • 文化形成

などなど…。しかも、これらのステップを踏んだからと言ってすぐに目に見えた変化が起こるのかと言えば、そういうわけでもないのがDXが進まない理由なのかもしれません。未だにFAXやメールでやり取りする日本人は、世界に比べてITリテラシーが低いため、「やったほうがいいのだろうけど…」で止まってしまうケースが少なくありません。DX化に向けて進んで行くことを躊躇している企業に対して、スッと手を差し伸べられるような開発会社が少ないのも、DX化の課題の一つだと言えるでしょう。
 

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既存システムから移行しづらい

DX化するには、既存のシステムからの移行が必要となります。新たなシステムを導入するとなれば、大きなお金が動くことに。しかし現在、企業ではITにまつわる費用を現行のITシステムの保守や改修にまわしてしまっているのが現状です。
DX化するためには、新たなシステム開発に費やすコストの捻出が必要となります。現状のITシステムを維持し続けることは、コスト面においてもDX化の足かせとなってしまうのです。
平成29年度に行われた、日本情報システム・ユーザー協会の「デジタル化の進展に対する意識調査」では、8割の大企業で既存システムが使われているという結果になりました。未来の形に合わない上にカスタマイズが難しいシステムに対して、お金や人の力がつぎ込まれてしまうことも、DX化を阻む課題となっています。

DX(デジタルトランスフォーメーション)に成功している企業事例3選

DX化すると言っても、イメージがわかないという人も多いことでしょう。そこで、この章では、実際にDX化に成功した日本企業の事例をご紹介したいと思います。

【飲食業界】株式会社グリーンハウス

「とんかつ新宿さぼてん」を展開する株式会社グリーンハウスは、飲食というカテゴリに特化したDX化を実現しています。AIを使って来店客・スタッフの満足度を数値化し、顧客満足度・スタッフの働く意欲の向上へとつなげました。
デジタル化することによって接客という仕事を人から奪うのではなく、来店客にも従業員にもプラスになるようにというのが、この企業のDX化のテーマ。顧客・スタッフともに満足度の高い店舗の事例を動画としてマニュアル化し、いつでもどこでも見られるようなシステムも導入されています。
デジタル技術を導入することで、世界の店舗で起きた好事例もシェアできるようになったそう。AIを使えばグローバルな環境でも簡単に言語化できるとあって、現場の心に火をつけているようです。

【不動産業界】株式会社スペースリー

VR動画の作成を手掛ける株式会社スペースリーでは、VRの技術を活用した賃貸の内覧を実現しました。このシステムは「オンライン内見」と呼ばれており、スタッフが同行しなくても気軽に部屋の中をリアルに見てもらえるというのが大きなメリットです。顧客にとっても従業員にとっても効率の良い内見方法であるため、このシステム導入後はWEB半協立や成約率が飛躍的にアップしています。
また、新型コロナウイルスの影響で現地に足を運べない場合でも部屋の内見が可能となり、実際に現地に行かずして成約したケースも増加。部屋を借りたい人・従業員それぞれの課題解決に、大きな力を貸してくれる存在となっています。

【建築業界】株式会社小松製作所

建設機械の販売を行う株式会社小松製作所は、DXが推進される前からDXに着手した企業としてもよく知られています。DX化のヒントとなったのは、1998年ころに多発していた盗難油圧ショベルを使った現金強奪事件でした。当時カーナビが普及しはじめていたこともあり、「カーナビに搭載されているGPSを油圧ショベルに搭載すれば盗難対策になるのでは」と考えたのが、変革のきっかけとなります。
こうして誕生したのが、「KOMTRAX(コムトラックス)」と呼ばれる稼働システムです。コムトラックスは、機械の位置情報はもちろん、エンジンが稼働しているかどうかや燃料の残量、故障の状況などを一元管理できるシステムのこと。遠隔制御もできるため、盗難防止だけでなく稼働率のアップや保守サービス費用の削減にもつながっています。
コムトラックスのデータを見ることで業界の動向もチェックできるため、新たなビジネスモデルのヒントとしても活用されています。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の進め方


推進されつつも、遅れを取っている日本企業のDX。では、実際にDXに取り組む場合、どのような方法で進めていけばいいのでしょうか。一つずつ、確認していきましょう。

データの収集

DXに取り組むためには、まず必要なデータを集めることから始めなければいけません。そこで課題となるのが、データを集めるための基盤作りが必要になるということです。まず、データ収集と言っても、どんなデータをどれくらい集めればいいのかわかないケースがほとんどでしょう。闇雲にデータを集めても、結果それが役に立たなければデータ収集の時間が丸ごとムダになってしまいます。
収集データの選別には、ビジネスモデルに対する必要な情報を検討することが大切です。「まずはデータを見てみないとわからないから」と言って、目的なくデータ収集することは避けなければいけません。
データ収集の目途が立てば、事業的にメリットがあると見込める部分だけ、デジタル化を進めていきましょう。例えば、チャットツールを活用したり、ポイントカードをポイントカードアプリに移行するなどの方法です。
ここで出来上がった基盤から、DXのサイクルが回り始めることとなります。

RPAによる自動化

DXの実現に向けて大きな一歩となるのが、RPAによる自動化です。RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、人がパソコンを使った行う作業をロボットに代行させて自動化するためのツールのことを指します。
RPAを活用して自動化できるのは、データの入力・登録・参照・ダウンロード・集計、メールの作成・送信などです。ただ、RPAを使って自動化できるのは、決まった形のもののみとなります。毎回違った形式に変わるものや、人の判断が求められるものには対応できないので注意が必要です。

ペーパーレス化、紙からの脱却

紙を使った業務は、DX化することによりほぼなくなります。そのため、DXの第一歩としてペーパーレス化を推進するケースも少なくありません。今まで紙で運用していた帳簿や顧客名簿をペーパーレス化したり、個人や部門ごとに管理していたExcelを共有フォーマットに移行したりという作業が必要です。
可能な限り、社内で取り扱っている情報をデジタル化しておきましょう。

企業データ活用

自社にて蓄積されているデータは、どんどん活用していきましょう。過去の購買データをもとにリセールを行ったり仕入れの時期を見極めたりと、DXのサイクルを回していく大きな手掛かりとなります。
ただ蓄積していくだけでなく、有効にデータを活用する。これもDX化に必要な行動です。

AI導入など

この記事の序盤に、「DX=AIではない」というお話をしました。AIの技術を取り入れることがDX化するということではないのは事実ですが、DXを進める上で核となってくるのは、他でもないこのAIの技術です。
loTや5Gなど、AIの他にもDXに必要な技術はありますが、企業をDX化する上でAI導入の検討は避けて通れないことを頭に入れておきましょう。

まとめ

IT後進国である日本ですが、これからはデジタルの技術とともに企業を成長させていくことが、生き残るためのポイントとなります。経済産業省からも推進されているDXは、企業の大きさに関係なく、今後必要とされるシステムです。
DXについての手がかりは、弊社(株式会社Fabeee)のホワイトペーパーでも解説しています。DXとはという基本のところから「FabeeeDX」についてまで解説しているので、ヒントを得たいという人は、ぜひダウンロードして確認してみてください。

Fabeee編集部

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こちらの記事はFabeee編集部が執筆しております。