リモートワークとテレワークの違いは?コロナを機に変わった働き方と実際の事例を紹介

2021.08.10

2021.08.13

IT業界のキャリアについて考える

新型コロナウイルスの存在が人々の脅威となり始めたころから、働き方にも変化がみられるようになりました。今や「リモートワーク」や「テレワーク」という言葉を聞いたことがない人などいないのではないかと思うほど、この2年ほどでこの二つのキーワードが世の中に浸透しています。
よく耳にする「リモートワーク」と「テレワーク」という言葉ですが、それぞれの言葉の意味の違いは理解できているでしょうか?そこで今回は、リモートワークとテレワークの違いや、在宅勤務のメリット、企業の実例などをご紹介します。

■リモートワークとテレワークの違いとは

それぞれ同じような意味で使われている、「リモートワーク」と「テレワーク」という言葉。それぞれの言葉の意味に、そもそも違いはあるのでしょうか?
 
・リモートワークとは
リモートワークは、「Remort(遠隔)」と「Work(働く)」がくっついてできた造語で、比較的新しい言葉です。主に民間の企業で使われる言葉であり、特にベンチャー企業やIT企業などでよく使われていますが、この言葉自体に明確な定義は設けられていません。
 
・テレワークとは
比較的新しい言葉である「リモートワーク」とは違い、1984年頃から使われ始めていると言われているテレワークという言葉。総務省では、テレワークについて「ICT(情報通信技術)を利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」(引用:総務省 テレワークの推進)と定義しています。
テレワークには「雇用型」・「自営型」という二つの分類があり、「雇用型」はさらに「在宅勤務」・「モバイル勤務」・「サテライトオフィス勤務」の三つに分類されます。それぞれの特徴は、以下の通りです。
在宅勤務…従業員が自宅で勤務すること。
モバイル勤務…タブレットやノートパソコン、スマートフォンなどを使いながら、移動中・外出先などで勤務すること。
サテライトオフィス勤務…企業が勤務地以外に設けたオフィス(サテライトオフィス)や、民間のコワーキングスペースなどを利用して勤務すること。
以上の三種類は、企業や団体、官公庁などの組織に雇用され、従業員として働くケースに向けた「雇用型テレワーク」というタイプのものです。自宅を拠点としている個人事業主などに対しては、「自営型テレワーク」という言葉が使われます。
 
・リモートワークとテレワークの違いを比較
それぞれの言葉の意味を見ていただくとわかるように、実はリモートワークもテレワークも「勤務地(オフィス)から離れた場所で働く」という意味を持つ言葉です。ベンチャー企業やIT企業では「リモートワーク」、国や自治体では「テレワーク」と呼ばれるケースが多く、場所によって呼び方が変わるだけ。
定義があるかないかなどの違いはありますが。言葉そのものの意味に大きな違いはないという理解で間違いありません。

■リモートワーク(テレワーク)の現在の状況

近ごろは、IT企業やベンチャー企業に勤める人以外にも、「リモートワーク(テレワーク)」という言葉が浸透しました。しかし、その現状はどうなっているのでしょうか?
実際にどれくらいの企業でリモートワーク(テレワーク)が実施されているのか、現状を見ていきましょう。
 
・日本ではリモートワーク(テレワーク)を導入する企業が少なかった 
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、世界的にロックダウンが行われた2020年。日本ももちろん、例外ではありませんでした。オフィスへ出勤して働くことが当たり前でしたが、そんな当たり前すらもできない状況になったのはまだ記憶に新しいことでしょう。
リモートワーク(テレワーク)という言葉は、新型コロナウイルスの感染拡大を機に日本国内でも浸透していきましたが、推進の動きはそれ以前から始まっていました。日本の労働生産性は、先進7ヶ国の中でなんと最下位。労働力となる人口の減少も相まって、労働者一人一人の生産性向上が急がれていました。そこで一つの手段として挙がったのが、他でもないリモートワーク(テレワーク)です。2019年の「働き方改革関連法」施行も相まって、リモートワーク(テレワーク)に対する注目度は上がりましたが、当時はまだまだリモートワーク(テレワーク)を実施していない企業が多数派でした。
総務省の「平成29年 通信利用動向調査報告書(企業編)」によると、企業のテレワーク導入率は平成16年~平成29年の間で最も高くて、平成21年の「19%」。もっとも新しい平成29年でも、「13.8%」というパーセンテージに留まっています。
では、新型コロナウイルス拡大期以降、企業のテレワーク導入率に変化はあったのでしょうか?
 
・約8割の企業がリモートワーク(テレワーク)の導入を検討
2020年に入りコロナ禍へと突入しましたが、それと同時に企業の働き方に対する考え方にも少し変化が現れています。総務省の「テレワークセキュリティに係る実態調査 (1次実態調査)報告書」によると、新型コロナウイルスの感染拡大を機にリモートワーク(テレワーク)を導入したという企業は全体の22.3%。コロナ禍に入る以前よりリモートワーク(テレワーク)を導入していたという企業と合わせれば、30%近くの企業がリモートワーク(テレワーク)を導入しているという結果になりました。
今後リモートワーク(テレワーク)を導入する予定であると回答した企業も8.4%あり、この層が実際にリモートワーク(テレワーク)を実践すれば、40%近くの企業がコロナを機に働き方を変えたということになります。実際にリモートワーク(テレワーク)を経験した人たちからは、「通勤に対するストレスが減った」・「非常時にも業務が行える」などポジティブな意見も。
新型コロナウイルスの存在は、企業のリモートワーク(テレワーク)推進を後押ししたと言えるのではないでしょうか。
 
・リモートワーク(テレワーク)の利用率は地域差がある
全国的に見ると増加傾向にあるリモートワーク(テレワーク)ですが、実際は地域によってその利用率に差があるのが現状です。47都道府県の中でリモートワーク(テレワーク)の利用率が高いのは、関東エリア。国土交通省の「新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う
現時点での社会・国土の変化について」では、都道府県別のリモートワーク(テレワーク)利用率において、埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県が高い水準を維持しています。
全国的にリモートワーク(テレワーク)の利用率が30%未満にとどまる中、上記の四つの都県は軒並みリモートワーク(テレワーク)の利用率が30%超え。東京都は40%を超えており、その中でも特に23区内にある企業のリモートワーク(テレワーク)の利用率が高いという結果になっています。

■リモートワーク(テレワーク)のメリットや効果

国としても推進に力を入れているリモートワーク(テレワーク)ですが、その働き方を導入することによってどのようなメリットや効果があるのでしょうか。
 
・通勤時間の削減によって生活の充実につながる
リモートワーク(テレワーク)を行う最大のメリットとも言えるのが、通勤や帰宅にかかる時間の削減。オフィスに行って仕事をする場合は、オフィスへ行く時間とオフィスから自宅に帰る時間が必ずかかってしまいます。
総務省統計局の「平成 28 年社会生活基本調査― 生活時間に関する結果 ―」によると、通勤時間の平均は平日・休日ともに平均一時間超え。この一時間という数字はあくまでも平均値なので、実際には一時間以上かかっている人も少なくありません。
リモートワーク(テレワーク)の場合は、通勤・帰宅にかかる時間がゼロ(自宅で仕事をする場合)。今までは通勤~帰宅までが実質仕事のために拘束される時間でしたが、この時間が短縮できるとなると、その分プライベートの時間に充てることができます。
実際リモートワーク(テレワーク)経験者からも、「通勤のストレスがなくなった」・「家事や育児に充てられる時間が増えた」など、プラスの意見が上がっています。リモートワーク(テレワーク)経験者の70%近くがリモートワーク(テレワーク)を続けたいと考えており、ライフワークバランスの取りやすさは大きなメリットの一つだと言えるのではないでしょうか。
 
・業務生産性・効率性の向上
リモートワーク(テレワーク)は、仕事をする人にとってだけでなく企業側にとってもメリットがあります。従業員の「業務生産性」や「業務効率性」を上げたいと考えている企業こそ、リモートワーク(テレワーク)を導入すべきです。
企業が従業員に対して、「業務生産性」や「業務効率性」を求めることは自然なことですが、これらを急激に改善することはなかなか難しいと言えます。しかし、実際にリモートワーク(テレワーク)を導入した企業からは、業務生産性や効率性が改善したという声が最も多く上がったのです。
リモートワーク(テレワーク)の一つ目のメリットとして、通勤時間の削減を上げました。このメリットは一見仕事をする人にとってのメリットのように見えますが、実は企業にとってもメリットがあります。
ここで、平成17年に日本テレワーク協会が実施した「在宅勤務実証実験」の調査結果を見てみましょう。「仕事に集中できる時間は?」の問いに対し、オフィス勤務時には「3~5時間程度」の解答が最も多かったにも関わらず、在宅勤務時は「6~8時間程度」の解答がトップに。
また、リモートワーク(テレワーク)が導入されれば移動中に仕事ができるようになるため、取引先への訪問回数・時間の増加にもつながっていきます。リモートワーク(テレワーク)は、就業者・企業どちらにとってもメリットの大きい働き方なのです。
 
・経済効果が期待できる
リモートワーク(テレワーク)の就業者・企業にとってのメリットは、結果的に社会のメリットにもつながっていきます。在宅勤務ができれば、これまでは制限があって働くことができなかった人も、仕事に従事できるようになるのです。
例えば、育児や介護などで家を離れて働くことができなかった人。また、障がいのある人や地方で希望の職種に出会えなかった人も、リモートワーク(テレワーク)であれば働けるようになるという例が少なくありません。
オフィスに行って働くことしかできないままの社会だと、働ける人の数はどんどん減っていきます。しかし柔軟な働き方ができるようになれば、雇用が創出され地域の活性化へとつながっていきます。総務省の「テレワークの最新動向と総務省の政策展開」によると、その経済効果は25兆円にも上ると言われているのです。
その上、通勤のために車やバス、電車などを利用しなくて済むようになるため、地球環境負荷軽減にも貢献できるようになります。大規模な災害が起きたときも、従業員たちがさまざまな場所に散らばって仕事をしているおかげで、業務への支障を最小限に済ませることができるでしょう。
リモートワーク(テレワーク)は、就業者・企業・社会と人々が生きていくために欠かせない三つのポイントにおいて、メリットを発揮してくれるのです。

■リモートワーク(テレワーク)のデメリットや課題点


社会的なメリットもあるリモートワーク(テレワーク)ですが、デメリットや課題があるのも事実です。しっかりとデメリット・課題にも目を向けておきましょう。
 
・情報漏洩のリスクがつきまとう
オフィスに出勤して勤務する場合とは違い、リモートワーク(テレワーク)は就業者たちがそれぞれ違う場所で仕事を行います。仕事で使用するパソコンなどの端末も、在宅勤務の場合自身のものを使うというケースが珍しくないでしょう。また、自宅ではなくカフェや図書館など、たくさんの人の目がある場所で仕事をするというケースも想定されます。
そこで起こりうるのが、情報漏洩です。オフィス以外の場所で仕事をするということは、場合によっては全く仕事に関係のない人にパソコンの画面を見られてしまう可能性が出てくるということ。これは、オフィスで勤務する場合には基本的に起こり得ない情報漏洩のリスクです。また、端末のセキュリティに関しても、それぞれの環境に左右されることとなるため、情報漏洩のリスクは付きまとうこととなります。
リモートワーク(テレワーク)のデメリットとも言える情報漏洩ですが、このリスクを限りなくゼロに近づけるためにできることがあるのも事実です。
・個人の端末に情報を保存しない
・専用のWi-Fiルーターを貸し出す
・通信暗号化を行う
上記のような方法で、リモートワーク(テレワーク)とは切っても切り離せない情報漏洩のリスクを最小限に抑える努力が必要です。
 
・勤務の状況が把握しづらい
リモートワーク(テレワーク)の場合、就業者それぞれが離れた場所で仕事を行うことになります。そのため、オフィス勤務のときには自然に行なえていた勤務状況の把握も、なかなか難しい状態になりかねません。上司や同僚などの目がないからと言って、仕事をサボってしまう就業者もいるかもしれませんが、その状況を即見つけることは難しいと言えるでしょう。
こういった課題をクリアするためには、積極的なコミュニケーションが大切です。同じ空間で仕事をしているときとは違い、コミュニケーションを取るということ自体も、リモートワーク(テレワーク)の場合はやや難しくなってしまいます。しかし、メールやチャットツールなどをうまく活用すれば、就業者の勤務状況を把握することは可能です。
リモートワーク(テレワーク)のメリットを生かすためにも、賢くコミュニケーションを取りながら勤務の状況を把握しましょう。
 
・職種が限られる
リモートワーク(テレワーク)では、基本的にパソコンやスマートフォン、タブレットなどの端末を利用しながら仕事を行います。働き方の特性ゆえ、そもそもリモートワーク(テレワーク)に適さない職種があるのも事実です。
先ほどリモートワーク(テレワーク)を行うことで就業者・企業・社会にとってメリットが生まれるというお話をしましたが、根本的に解決しなければいけない課題があるのです。例えば、医療や介護など、対面でないと仕事ができない職種の場合、リモートワーク(テレワーク)は適しません。
東京商工会議所が2020年4月に実施した「新型コロナウイルス感染症への対応について」では、業種柄テレワーク導入が難しい企業への支援策を行政に求めるという声も上がっています。「できる職種とできない職種」があることも、リモートワーク(テレワーク)の課題であると言えるのではないでしょうか。

■リモートワーク(テレワーク)を導入している企業事例3選

コロナ禍突入以降、リモートワーク(テレワーク)を導入する企業が増えています。厚生労働省の「テレワーク活用の好事例集」にて紹介されている事例をもとに、リモートワーク(テレワーク)導入のイメージを膨らませてみましょう。

 
・テレワーク導入で育児・介護従事者を両立支援
大阪府に本社がある江崎グリコ株式会社は、「勤務制度の柔軟性拡大」・「仕事をする上での時間的・場所的制約の緩和」・「働き方の柔軟性向上」を目的にテレワークを導入。コロナ禍に入る前から社員の約6割がテレワークの制度を活用しており、コロナ以降は全体の約8割が在宅で勤務をしています。
子育てしながらでも仕事ができる環境を作ったとして、令和2年度「テレワーク先駆者百選 総務大臣賞」も受賞しました。
 
・生産性向上を目的にテレワークを導入
東京都に本社があるアサヒビール株式会社は、「生産性の向上」・「時間の有効化」・「両立支援」を目的に、2015年よりテレワークのトライアルを実施。育児をしながら働く女性が増えたことや、介護に従事する従業員の絶対数が増えたことなどが、テレワーク導入のきかっけとなりました。
2021年4月時点でのテレワーク実施状況は、本社部門で74.4%、支社部門で80.1%という高い水準に。フレックス制度との併用も可能なため、出勤前・帰宅後にテレワークにて時間の埋め合わせをすれば、子育て中でもフルタイムの勤務が可能となっています。
 
・リモートワークの対象は全従業員
東京都に本社のある株式会社リクルートホールディングスは、「働き方変革による経営理念の実現」に向けリモートワークを導入しました。2015年のテレワーク導入時には5~6拠点であったサテライトオフィスも、現在では約35拠点まで増加。リモートワークの対象者も「リクルートホールディングスで働く全従業員」と幅広くフォローを行っています。
作業を行う場所は、自宅やカフェ、サテライトオフィス、コワーキングスペースなど自由。ICTツールとして、セキュリティ対策がなされたモバイルPC・携帯電話などを会社から支給し、セキュリティ面の強化にも抜かりがありません。
イントラネット上にて個々のスケジュールを全てオープンにし、それぞれの予定や業務の内容を“見える化”。海外駐在員とも早朝に会議ができるなど、柔軟な働き方に対応しています。

■リモートワーク(テレワーク)の導入に欠かせないツール紹介

リモートワーク(テレワーク)を導入するためには、それぞれがスムーズに仕事を行うための環境を整えなければいけません。ここからは、在宅勤務のために必要なツールをセレクトしてご紹介します。
 
・ビジネスチャットツール
リモートワーク(テレワーク)の際、ネックとなるのがコミュニケーションの取りづらさです。メールや電話を使ってコミュニケーションを取る方法もありますが、効率はあまりよくありません。そこで在宅勤務へ移行する前に用意しておきたいのが、ビジネスチャットツールです。
ビジネスチャットツールがあれば、多くの人が日常のコミュニケーションツールとして活用しているLINEのように、個人または複数人で会話を行うことができます。要件だけを伝えるだけでいいので、業務の効率化にもつながります。
 
・Web会議システム
Web会議システムは、個人のパソコンやタブレット、スマートフォンなどから会議に参加できるツールのこと。ツールをインストールするだけですぐ使えるため、システム導入のための面倒な手間がかかりません。
無料のものも有料のものもありますが、有料のものでもコストは低め。会議のときだけでなく、常時つなぎっぱなしにしてコミュニケーションの拠点として使われるケースもあります。
 
・クラウド勤怠管理システム
離れた場所にいても、始業時間と退勤時間はきちんと管理しなければいけません。そのために用意しておきたいのが、クラウド勤怠管理システムです。
普段からクラウド勤怠管理システムを採用しているところはいいのですが、元々タイムカードなどで勤怠管理を行っていた企業では、リモートワーク(テレワーク)導入の際にクラウド勤怠管理システムも準備しなければいけません。
クラウド勤怠管理システムがあれば、Webサイト上やスマホアプリからの勤怠入力が可能に。残業時間の上限把握や有給日数の把握のためにも、まず導入しなければいけないツールのひとつです。
 
・オンラインストレージ
リモートワーク(テレワーク)では、社外から各データへアクセスすることとなります。離れた場所にいながらもスムーズにデータを共有するためには、オンラインストレージのサービスなどを利用し、クラウド環境下でデータ管理を行わなければいけません。
オンラインストレージを利用すれば、パソコンの容量に左右されることなくデータの管理が可能。ネットの環境があればどこでも必要なデータへアクセスできるため、リモートワーク(テレワーク)時には欠かせないツールです。
 
・プロジェクト管理ツール
オフィス勤務の時とは違い、リモートワーク(テレワーク)の場合は今誰が何をやっているのかが見えづらい状況になります。その状況を解決するために用意しておきたいのが、プロジェクト管理ツールです。
Excelなどを使ってプロジェクトの管理を行うケースもありますが、プロジェクト管理ツールがあればリアルタイムでプロジェクトの進捗状況の把握が可能に。リモートワーカーが増えるほど、プロジェクト管理ツールの必要性が高まります。
 
・クラウドPBX
リモートワーク(テレワーク)に切り替えると、代表回線にかかってくる電話に出られないのではないかという不安がつきまといます。そんな不安を解消するために用意しておきたいのが、クラウドPBXと呼ばれるツールです。
クラウドPBXとは、代表回線の番号にかかってきた電話をスマートフォンに転送する仕組みのこと。私用の携帯電話も社用の携帯電話も内線として機能させられるため、リモートワーク(テレワーク)におけるでんわにまつわる不安が一気に解消されます。
 
・人事向けクラウドシステム
リモートワーク(テレワーク)の期間が長くなると、人事に関する情報を社外に持ち出さなければいけないケースも出てきます。人事に関する情報をExcelなどに書き出す場合もありますが、それではセキュリティの観点からも共有のしやすさの観点からもいいとは言えません。
人事に関するところも、クラウドシステムの活用がおすすめ。労務管理ツールや採用管理システム、人事評価システムなど、今は人事向けのクラウドシステムがいくつか開発されています。
人事に関する情報は非常に機密性の高いものであるからこそ、安全に運用できるクラウドシステムの活用が有効です。
 
・SFA(営業支援システム)
SFA(営業支援システム)は、リモート環境下における営業の仕事のしづらさを解消するためのツール。リモートワーク(テレワーク)では、営業の進捗具合や商談の情報などがうまく共有できず、マネジメントしにくいというケースも珍しくありません。
SFAは、顧客情報をはじめ商談情報、進捗の状況などを一元管理し、営業活動を支援。どこにいても必要な情報が確認できるため、リモートワーク(テレワーク)時だけでなく、外勤時の業務効率化にも役立ちます。

■リモートワーク(テレワーク)導入のポイント

リモートワーク(テレワーク)を導入する際は、いくつかのポイントに従って進めていかなければいけません。おさえておくべきポイントについて、確認していきましょう。
 
・セキュリティ面の確認
リモートワーク(テレワーク)導入において最も気をつけなければいけないのが、セキュリティ面についてです。導入時に必要なICT環境にはパターンがいくつかありますが、システムの種類によってセキュリティの機能は異なります。
自社のシステムと相性が良いものを選び、セキュリティレベルが落ちないよう気をつけましょう。
 
・労務管理方法の確認
リモートワーク(テレワーク)では、一般的な労働時間制・事業場外みなし労働時間制・裁量労働制の時間管理方法が認められています。リモートで仕事をしているうちに残業時間が増えてしまったというケースも少なくないため、従業員の勤務状況を把握するための体制を整えておくことが大切です。
 
・経費の取り決め
自宅で仕事を行う場合、通信費や光熱費などオフィスで仕事をしていれば本来なかった出費が発生します。原則は企業側の負担となりますが、リモートワーク(テレワーク)を本格稼働させる前にきちんと取り決めを行っておきましょう。
 
・中小企業は助成金の申請も忘れずに
中小企業が新たにリモートワーク(テレワーク)を導入する場合、助成金の対象となるケースがあります。厚生労働省の「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」は、良質なテレワークの新規導入と実施を目的に制定された助成金制度です。
中小企業においてリモートワーク(テレワーク)を導入する際は、この助成金の対象となるかどうかもきちんと確認をしておきましょう。
 

■まとめ

まだ終わりの見えないコロナ禍ですが、リモートワーク(テレワーク)はコロナが終息したあとも必要となる働き方です。DX、ペーパーレスなど、企業に求められるものはたくさんありますが、未来を生き抜く企業になるためにも在宅勤務可能な環境の整備が求められることでしょう。
就業者たちの働き方に柔軟性を持たせるのはもちろん、リモートワーク(テレワーク)には企業にとってもメリットも大きいと言えます。まだ働き方についての変革が行われていないなら、リモートワーク(テレワーク)導入を検討してみてはいかがでしょうか。

Fabeee編集部

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こちらの記事はFabeee編集部が執筆しております。