投稿日 2022.11.28

最終更新日 2022.11.28

不動産業界のメタバース活用が増加、活用事例や将来性をご紹介

不動産業界のメタバース活用が増加、活用事例や将来性をご紹介

■不動産事業者様必見!DXの課題を分かりやすくまとめました。

なぜ不動産業界がメタバース展示会を導入するのか?

既存の住宅展示場について

住まいとは人間にとって欠かすことのできない場所です。自分の住まいがあることで、寝起きしたり食事をとることができたり、家族との団らんやコミュニケーションを円滑に図ることができるのです。それ故多くの人々が、真剣に自分の住まい探しをするのは当然のことでしょう。

賃貸物件を借りる場合でも、家族の人数やライフステージにマッチしているか、使い勝手がよく広さが十分確保されているかを確認します。それもひとつの物件だけではなく、複数の賃貸物件を比較検討して住まいを決めていくのが一般的です。これが分譲マンションや新築一戸建てを購入するとなると、より慎重に厳しい目で物件の比較検討をするようになります。

分譲住宅を購入するにあたって物件を慎重に比較検討するのは、多くの住宅ローンを組み一生に一度の人生をかけた大きな買い物になるからなのです。それゆえ、消費者はより多くのモデルハウスやモデルルーム、住宅展示場を訪れて比較することになります。しかし、仕事で多忙であると、なかなか展示場を一つ一つめぐることは現実的に難しいです。

そして住宅展示場やモデルハウスなどは、都心からかなり離れた郊外のアクセスが不便な場所にあるケースが多く、そこまで家族と一緒に出向くことも非常に大変なことは言うまでもありません。こうしたことに配慮して今不動産業界では、住宅展示場をメタバース展示会にシフトするようになっています。

なぜメタバース展示会を導入するのか

郊外型のアクセスの悪い住宅展示場よりも、メタバース展示会であるとまずお客様に移動してもらう必要がありません。利便性の高さから、より多くのお客様がメタバース展示会なら見学してみてもいいということで、見学を希望することも予測されます。集客力アップの面でみても、はるかにメタバース展示会の方が不動産会社にとってメリットが多いわけです。そしてメタバース展示会であると、お客様がより効率よく、よりたくさんの物件を見学でき、比較検討できるようになります。そうした顧客目線に立って、不動産会社では積極的に郊外型の住宅展示場から、メタバース展示会にシフトするようになっています。

メタバース展示のメリット

メタバース展示のメリット

メタバース展示は宣伝広告や販促に効果的

不動産会社が既存の住宅展示場から、メタバース展示会にシフトするのにはそれなりの理由があります。それはメタバース展示会にした方がメリットが非常に多いからなのです。例えば、メタバース展示というだけでも、最新鋭のVRやAI、3DCGを導入している不動産会社であると認識し、多くの人の注目を集めることでしょう。最新鋭のVRを導入するということは、企業イメージをアップさせ大きな宣伝広告となり、より多くの集客に結び付ける可能性も秘めています。VR見学ということだけでも、体験してみたい、見学してみたいという気持ちを刺激し見学の動機づけになるのは言うまでもありません。

メタバース展示は建築前の物件も見学可能

新築の分譲マンションや新築の一戸建ての場合、まだ建設前で内見ができなかったりするケースも多いです。紙ベースのパンフレットや広告よりも、メタバース展示のVRで実際に内見してもらった方が、お客様の満足度も高くなりより成約に結び付く可能性も高いからです。そしてお客様側も、よりリアルにVRで室内を歩いてみたり、収納や動線を確認することができ物件に対して納得することができ、購買意思決定が刺激されます。

住宅展示場建設のコスト削減に貢献

既存の郊外型の住宅展示場であると、土地代や建築費用に職人の人件費などたくさんコストがかかります。しかし、メタバース展示であると、こうしたコストは一切かかりません。一般的に郊外型の住宅展示場とは、5年や10年サイクルで建て替えであり、そのために撤去に建て直しということになります。このコストは不動産会社を圧迫するものであり、これがなくなることで浮いたコストをさらに物件設備の充実や販売価格に還元することも可能となります。

メタバース住宅展示会の事例

メタバース住宅展示会の事例

VRモデルハウスでアバターが接客

購入希望者ならだれでも3Dでモデルハウスを見学できるようになっています。360℃のバーチャル内覧が可能であり、物件をくまなく見て検討することが可能となっています。さらに3Dマスコットキャラクターのアバターが接客を対応するまでに進化を遂げているのです。それゆえ不動産会社のスタッフも最小限の人員に抑えることができ、人件費もかなりの削減につながります。

AIによる音声ガイダンスとコンシェルジュ機能

VRモデルハウスでより進化したのが、AIによる音声ガイダンスとコンシェルジュ機能です。AIによって今まで不動産会社スタッフが対応していた接客をすべて一任できてしまいます。より安価な物件が見たい、より持続可能でSDGsに対応した物件を見学したい、EV社会に向けた蓄電池付きの物件を紹介してほしいといった無理難題も、ビッグデータからAIが瞬時に物件を探し出し、お客様に案内できるのでお客様を待たせずより的確な物件紹介も可能となっています。

販売しようとする物件をNFTにして売る

メタバース展示会を活用し、不動産会社が販売しようとする物件をNFTにして売り出すことも可能となることが予測されます。海外でその事例が実際にあり、世間を驚かせています。これができることで日本国内にとどまらず、世界規模での取引も可能となってきて、莫大な売り上げに結び付けることも遠い未来ではないでしょう。

メタバース住宅展示会の将来性

メタバース住宅展示会の将来性

効率化と無駄の削減

メタバース展示会の将来性は明るいものと言って間違いないでしょう。最も消費者にとって、時間をかけずに様々な物件をVRで見学でき、比較検討できることは時間の無駄を省き、時間を有効活用できることに間違いありません。そしてメタバース展示会の導入で無駄を徹底的に排除できることは、不動産会社にとてもメリットが大きいといえます。人員の削減、場所の削減は経営面でプラスに働くのは言うまでもありません。今後ますます郊外型の住宅展示場は影を潜め、メタバース展示会がスタンダードになることが予測されます。

今後の課題と将来性とは

一見するとメタバース展示会は、消費者にとっても不動産業界にとってもメリットしかないように思われがちです。ところがVRでの物件の内覧や見学では確認できない部分やカバーしきれない部分があるのも事実です。たとえばマンションであると、近隣の騒音や近くの道路からの騒音などは完璧に確認することができません。窓からさしてくる日差しや、西日の強さなどもやはり実際に物件を見学したり、住んでみないとわからない点です。

マンションや新築一戸建ての立地条件や地域特性によっては、湿度などが非常に高くカビが発生しやすい物件もあります。このように、VRではまだまだ到底確認できな部分があり、やはり物件に足を運び人間の五感で体験して初めてわかってくることもあるわけです。こうした部分が今後のメタバース住宅展示会の課題と言えるでしょう。これらを今後解決し解消していかないと、結局は従来型の住宅展示場の方がよかったという事になりかねません。今後メタバース住宅展示会の弱い部分を強化することで、さらにメタバース住宅展示会は信頼性を高め、多くの人に受け入れられる媒体となっていき、将来は大変明るいものとなるでしょう。

メタバース住宅展示会について

メタバース住宅展示会導入が多くなっています。郊外型の住宅展示場とは違い、その場にお客様が行く必要もなく簡単にVRで物件を比較検討できるのが特徴です。アバターが接客したり、AIによるコンシェルジュサービスで瞬時に的確にお客様の求める物件を紹介できるのも魅力です。今後ますます導入が進み将来性が期待されますが、課題はまだまだあり、それを解消することで多くの人に受け入れられる信頼性の高い媒体となるでしょう。

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