投稿日 2022.10.13

最終更新日 2022.10.13

不動産業界メタバース活用事例10選

不動産業界メタバース活用事例5選

■不動産事業者様必見!DXの課題を分かりやすくまとめました。

不動産業界のメタバースの活用状況

不動産業界のメタバースの活用状況
メタバースとはインターネット上に構成された3次元の仮想空間のことです。近年、様々な業界においてメタバースの活用が増えている傾向にあります。例えば有名なブランドがメタバースに参入する事で、誰でも無料でファッションショーに参加できるようになっています。気に入った服を見つけたら暗号資産を用いて購入する事も可能です。

不動産業界での活用状況では現地に行かなくても賃貸物件の内見ができるようメタバースを活用するサービスを提供しているケースも増えており、顧客の負担軽減に貢献していると言えます。また現実の不動産と同様に、メタバース内にある土地や建物の売買、賃貸などが行われており、注目が集まっています。大手ファーストフードチェーンや有名ブランドなど数多くの企業がメタバース内に仮想の店舗を出店していることから、大きな可能性を秘めていると言えるでしょう。

不動産とメタバースの相性

不動産とメタバースの相性
不動産とメタバースの相性については、結論としては良いと言えるでしょう。メタバース内には仮想の土地があり、近年この土地を購入する傾向が強まっており、海外の一部ではメタバース向けの住宅ローン会社が誕生しています。メタバース内で土地を購入する目的としては、不動産投資が挙げられます。例えば若い世代が集まるようなメタバースの土地を持っているとします。その場合、商品やサービスをアピールしようと看板を設置したり、CMを流したりしたいと思う企業は多いはずです。そのため、土地を保有していればそのような企業に貸してリース料を得る事ができます。企業側にとってもメタバース内で人が集まりやすい土地を購入し、仮想オフィスを持つ事は一つのステータスになります。土地を貸し出す側と借りる側、双方がウィンウィンの関係になる事からも不動産とメタバースの相性は良好であると言えるでしょう。

メタバース活用のメリット

メタバース活用のメリット

新たなビジネスを開拓できる可能性がある

メタバースを利用する事で、新しいビジネスを開拓できるチャンスがある点がメタバースを活用するメリットの一つです。例えばメタバースにてファッションをプロデュースし、ビジネス展開しているケースなどが実際に行われています。メタバースは登場して間もない仕組みでもあると言えるので、仮想空間においてビジネスを展開していない企業は多く存在しています。そのため、もしメタバースを活用したビジネスモデルを開発して取り組めば、企業としては新たな収入源になる可能性があります。

優良企業というイメージを与える事ができる

ビジネスとしてメタバースに参入している企業は増えている傾向にありますが、そのような企業が多数を占めているというわけではありません。メタバースを活用した企業の動向を様子見しているという所も多いと言えます。このような状況下においていち早くメタバースによるビジネスをスタートさせれば、顧客などに対して常に挑戦し成長しようとしている企業であるというイメージを与える事ができるようになります。

新たな顧客の獲得が期待できる

メタバースを上手くビジネスに活用できれば、新たな顧客を獲得する事が期待できます。例えばある自動車メーカーでは、メタバースを利用して試乗会や新車のお披露目会といったイベントを開催しています。またメタバース内では、様々な業界が店舗を設置したりイベントを開催したりしているケースがあります。このような取り組みを積極的に行えば、企業との関わりがほとんどなかった客層がファンになってくれる可能性は高まるでしょう。

感染症が蔓延した場合でも事業を継続できる

感染症が蔓延した時など外出する顧客が少なくなったとしても、ビジネスを続ける事ができる点もメタバース活用のメリットです。例えばメタバース内で顧客に接客するシステムを構築しておけば、リアルで接する事なく商品の販売やサービスの提供ができるようになります。また感染が蔓延している状況での就活や音楽のフェスなど多くの人が集まるイベント開催は容易ではありません。一方、メタバース内であれば、感染のリスクを気にする事なくイベントを安心して開催する事ができます。

コミュニケーションが容易にでき、顧客の本音が引き出しやすい

メタバースは、アバターとなって他者とコミュニケーションを取る事ができる点が大きな特徴です。またアバターは見た目を好きなように変える事ができるため、メタバースを活用する事でなりたい自分で会話ができるのが魅力でもあります。そのため匿名性が上がり、発言がしやすくなったり、本音が言いやすくなるといった効果が期待できます。マーケティングという視点で見ると、ヒアリングにおいて顧客の本音が引き出しやすいと言えるでしょう。

生産性の向上が期待できる

メタバースの場合、場所などの制約はほとんどないため、どこからでもバーチャルなイベントや会議へ自由に参加する事が可能です。また豊富なデータなどを顧客と共有するという事もできるようになります。さらにメタバースを活用すればオンラインでありながら非言語情報を活用した会話が可能になるため、生産性の向上が期待できます。

不動産業界のメタバースの活用事例

不動産業界のメタバースの活用事例

実店舗や自宅からメタバースを利用して内見できる

現地に行く事なく、物件を探している人がメタバースを活用して不動産の店舗から興味のある物件を内見する事が可能です。現地に行く回数を減らす事ができるため、費用や移動時間が削減できるというメリットがあります。また写真で見た時と現地で実際に見た時のイメージの差を減らせるという効果も期待できます。ある企業ではタブレット端末を利用して不動産会社の利用者に物件の紹介ができる無人店舗を開発し、不動産の実店舗と同様に利用者が自宅からでも内見を利用する事ができます。

メタバースを活用した未完成物件の内覧

未完成マンションの内見をする場合、間取りなど室内の状況についてはモデルルームを利用して立体的に室内を再現し、ユーザーに体感してもらう事はできます。しかし周辺環境や共用部分などはパンフレットに掲載されている写真などでしか確認する事ができなかったのが一般的でした。しかし、ある企業ではメタバースを利用する事で室内だけでなく、エントランスホールなど共用スペースの様子や窓からの眺望など完成後の様子をチェックする事ができます。

仮想キャラクターを使った不動産案内

ある企業ではメタバースを用いてバーチャルアテンダントが物件を案内してくれるというコンテンツを公開しています。アテンダントが遠隔で対応しており、会話やお辞儀などの動作をしながらのコミュニケーションが可能となっています。室内を歩き回る事もできる他、床や壁の模様を素早く替えたり照明のオン・オフの切り替えもでき、室内の様々なシチュエーションが体感できます。

スマホで住空間を3次元化

スマートフォンで撮影した写真を用いて建物内を自由に歩き回れる3次元ツアーや間取り図などの自動生成ができます。メタバースに対応した立体的な撮影ができる他、空間構造を詳細に把握できる3次元のマッピング化も可能です。

メタバースを利用した土地の購入

メタバース内で土地を購入し、バーチャル業者に貸し出して家賃収入を得るという活用事例もあります。プラットフォーム内の仮想通貨によって土地の売買を行います。メタバース内の土地は今後価値が高まっていくとも言われており、不動産投資家などからの注目も高まっています。

メタバース上でモデルハウスを開発

ある企業では、メタバース上で自社のモデルハウスを開発し、顧客の訴求力を上げる取り組みを行っています。メタバース上にあるモデルハウスは、公式ホームページなどで配信されている専用のアプリから内覧可能です。顧客はスマホにアプリをインストールすることで、メタバース上で自由にモデルハウスを内覧できます。実際のモデルハウスと同じように、寝室やリビングの広さ、天井の高さや幅などを確かめることも可能です。顧客は遠くの展示場まで足を運ぶ必要がなく気軽に内覧できる、企業側も自由な発想のモデルハウスを気軽に開発できるというメリットがあります。

家族や知人など複数人でメタバース上の物件を内覧

複数人が同時に内覧できる、メタバース上の物件を公開している企業もあります。広さの問題、場所の問題などから、複数人で一緒に物件を内覧するのが難しいケースも多いです。家族や恋人と相談しながら物件を決めたいという人は多く、そういう人にとって複数人で同時に内覧できるメタバース上の物件は魅力的に感じるでしょう。

家具などを自由に配置して訴求力を向上

アバターで自由に物件を内覧できるだけではなく、家具などを自由に配置できるシステムを導入している企業もあります。生活スタイルというのは、人によって大きく変わります。どんな家具を置くのか、どこに何を配置するのかによって部屋の雰囲気は変わるため、家具などを自由に配置できるメタバース上の物件であれば、入居後の生活をイメージしやすくなります。

時間や場所を選ばず好きな物件を自由に内覧

パソコンやスマートフォンを使い、24時間いつでも物件を内覧できるバーチャル住宅展示場を公開している企業も多いです。住宅展示場を訪れたいけれど、時間がなかなか合わない、近くに展示場がないなどの理由で、諦めてしまう人もいます。そういう人に、24時間内覧可能なバーチャル住宅展示場を提供することで、多くの人に自社のモデルハウスを体験してもらえます。
 
中には、従来の住宅展示場では難しかった、自由な間取り変更に対応したメタバースを展開しているところもあります。外壁や内装の色合いを自由に変更する、素材を変えた時の価格シミュレーションなど、便利な機能を追加することで、顧客の訴求力を高めることができるでしょう。

低コストで住宅展示場を展開

現実の世界で住宅展示場を運営するとなると、初期費用や維持費など莫大な費用がかかります。多くの人にモデルハウスを見てもらいたいけれど、モデルハウスを建設する費用が確保できないというケースはよくあります。そういう時に、メタバースを利用したバーチャル住宅展示場はよく利用されています。
 
ある企業では、メタバースを利用した低コストのバーチャル住宅展示場を設置し、集客力アップや売上拡大に成功したという事例もあります。メタバースはパソコンやスマートフォンがあれば、好きな場所からアクセスできます。場所の制限がないため、全国各地から集客が見込めるということです。より多くの住宅購入希望者を集めることができる他、リサーチがしやすくなるため顧客の訴求力を高める施策も打ち出しやすくなります。

【まとめ】不動産業界では今後メタバースによるビジネスがより活発に行われる可能性が高い

仮想の店舗を設置したり土地を購入するなど、不動産業界では様々な形でメタバースを活用したビジネスが展開されていると言えます。まだまだ新しい仕組みであり、ビジネスとして利用価値があるか様子を見ている企業も少なくないようですが、将来的にはビジネスモデルの一つとして確立され、参入する企業は増えていくとの見方もあります。不動産業界においては今後もメタバースを活用した企業活動が活発になる可能性は高いでしょう。

この記事の監修者