メタバースの認知度と利用状況|利用者視点での課題とは?

2022.08.25

2022.08.26

DXのあるべき姿を考える

メタバースの認知度と利用状況|利用者視点での課題とは?

各業界から大きな注目を集めているメタバース。さまざまな可能性を秘める存在であることから、新たなビジネスの場としても活用され始めています。

とは言っても、一般の人々にとっては未知なる存在に近いメタバース。今回はその認知度や現在の利用状況などに目を向けて解説していきます。

メタバースの認知度

メタバースの認知度
耳にする機会も増えてきたメタバースという言葉。日本国内の人々にとって、メタバースの存在は身近なものとなっているのでしょうか。まずは、その認知度に目を向けてみましょう。

PwCコンサルティングが1,000社以上の日本企業に向けて実施した調査の結果によると、ビジネスの場においてのメタバースに対する認知度は約50%。半数の人がメタバースの存在を認知しており、その中の10%は自社のビジネスへの活用も視野に入れているということがわかりました。

ただ、これはビジネスの世界においての話であり、一般の人の中ではまだまだメタバースの存在は知られていないのが事実。MMD研究所が18歳~69歳の男女に向けて実施した調査によると、メタバースの存在を「全く知らない」と回答した割合は56.6%という結果になっています。

この調査結果から、一般の人のメタバースに対する認知度は43.4%という結果に。ビジネスの世界では高まりつつあるメタバースの認知度ですが、一般の人にとっては得体の知れない存在であり、発展途上の段階であることが伺い知れます。

メタバースの利用状況

メタバースの利用状況

日本国内の一般の人にとっては、まだ親しみのない存在であるメタバース。次は、その利用状況を確認していきましょう。

メタバースに触れた経験のない人がほとんど

引用:MMD研究所「メタバース(仮想空間)に関する調査」

ビジネスの世界で注目を集めているとは言え、一般の人の間ではまだ広がりを見せていないメタバース。MMDLaBoの調査結果において、メタバースを「全く知らない」と答えた割合は56.6%にも上りました。

次に多かったのが、“言葉は聞いたことあるが、サービス名や内容は知らない”という回答で19.5%。その次に多かったのが、“サービス内容は知っているが、利用したことはない”という回答で10.3%でした。

この調査の上位を占めた回答は、すべて「メタバースを使ったことがない」に分類され、メタバースという言葉を聞いたことがある・ないに関わらず、メタバースを使ったことがない人がほとんどであることを意味しています。

「メタバースを利用したことがある」という意味に分類される回答をした人は、全体の5%ほど。一般の人にとって認知度が低いメタバースは、利用状況においてもまだまだ発展途上であることがこの調査で明らかになりました。

「利用経験あり」は男性の比率が高い

一方で、メタバースの利用経験がある人も少なからず存在しています。MMD研究所の調査で、現在も利用している過去に利用したことがあるが、現在は利用していないのどちらかに回答した割合はそれぞれ合わせて約5%。認知度とともに利用状況においてもまだ低い水準であるメタバースですが、数少ない利用経験ありの人たちにはある特徴が、見られました。

男女関係なく実施されたこの調査ですが、メタバースの利用経験ありと回答したのはほぼ男性。

引用:MMD研究所「メタバース(仮想空間)に関する調査」

中でも高い割合だったのが、20代男性(22.9%)でした。次いで30代男性(17.2%)、40代男性(14.7%)とsメタバースの利用経験者のほとんどが男性。メタバース利用経験ありの割合は男性が69.2%、女性が30.8%と明らかな男女比が現れました。

メタバースは今後伸びるのか?

メタバースは今後伸びるのか?

一般の人にとってはまだなじみのないメタバースですが、ビジネスの世界では大きな注目を集める分野となっています。

マーケティングやイノベーションの分野を専門とするメディア「日経クロストレンド」では、2022年上半期のトレンドマップを発表。マーケティング分野の中へ新に追加されたキーワードとして、メタバースはその将来性スコアに注目が集まりました。

しかし、そのスコアは高水準の指標となる4.00を下回る3.59という結果になり、という評価に留まっています。市場規模が急激に拡大している分野であることからバズワードと化し、その将来性スコアの高さも期待されていましたが、今はその存在がビジネスにどのような影響を与えるのか冷静に判断しようという動きが強くなっているようです。

とは言え、2020年に4,787億ドルであったその市場規模は、2024年に7,833億ドルにまで到達するという予想が立てられており、メタバースの存在が一般の人々にもうまく浸透していけば、急成長する可能性が高い分野であることは言うまでもありません。

ユーザー目線から見たメタバースの課題

ユーザー目線から見たメタバースの課題

さまざまな可能性を秘めるメタバースですが、たくさんの人々が安心して利用し続けるためにはまだまだ解決しなければならない課題が残されています。ユーザーの視点に立って、メタバースが抱える課題を確認していきましょう。

法、ガイドラインの課題

メタバースが発展を遂げる上で、大きな壁となっているのが法整備・ガイドライン整備の課題です。今ある法律やガイドラインは、現実世界に物理的に存在しているものだけが対象となっているため、メタバース内で取引されるものは法律やガイドラインの適用外となってしまいます。

メタバース内の土地やデジタルアートなどの売買を行った際、何かトラブルが起きても現状適用できる法律はゼロ。いわば、“無法地帯状態”となりかねないのが現実です。KDDIや東急など、メタバースに参入している企業が独自のガイドラインを設けるケースは増えているものの、今後も増えるメタバースに対する法整備・ガイドライン整備は急務であると言えます。

VR機器の価格に関する課題

メタバースの没入感を高めるために欠かせないのが、VRデバイス。一般の人々がメタバースの世界を楽しむためには、VR機器の普及は避けて通ることができない道であると言えます。

しかし、ユーザーにとって一番にネックになっているのもこのVR機器であることを認識しておかなければいけません。代表的なVRデバイスとも言えるMeta社の「Meta Quest 2」。このVRデバイスの低下は、128GBで税込37,180円。256GBで49,280円となっており、気軽に手が出せないというのが一般ユーザーの声です。

スマホなどのように生活必需品と言われるようなものでもないため、この価格帯のVRデバイスに一般ユーザーの手が伸びないのも、メタバースの浸透を妨げる要因のひとつとなっています。

このコストをかけてでもメタバースを利用したいと思えるようなコンテンツが現れる、もしくはもっと手軽に購入できる価格帯を目指すことがメタバースの将来を左右するのではないでしょうか。

メタバースへの依存の課題

VRデバイスを用いることで、メタバースの没入感は高まります。結果、まるで現実世界にいるかのような錯覚を起こし、メタバース内にいることを有意義に感じる人も増えることでしょう。

それと同時に、メタバース内でのコミュニケーションに依存してしまう可能性も高まり、現実世界でのコミュケーションが希薄になってしまいかねません。また、メタバース内にいる時間が増えるほど、現実世界での他者とのコミュニケーションが億劫になってしまうという傾向も。

メタバースと現実世界とのバランスをいかにとっていくのかも、解決しなければならない課題の一つです。

メタバースの今後

メタバースの今後

先ほどもお伝えした通り、メタバース市場は今後拡大の一途を辿ると考えられています。メタバースに注力しているMeta社も2021年に約1兆円の投資を行っており、日本国内の企業もメタバース関連企業に向けた出資を行うケースが増加。

当初エンタメやゲーム業界での活用が目立ったメタバースですが、今は観光業界や人材派遣業界などさまざまな業界での活用ケースが増えてきていることから、今後メタバースはさらに発展していくと考えられています。

法整備やVRデバイスに関する課題はまだ残されていますが、アフターコロナを見据えてメタバースを活用したビジネスは増えていくのではないでしょうか。

まとめ

認知度、利用状況ともにまだ低い水準にあるメタバースですが、市場規模は拡大の一途を辿っていることから、参入を狙う企業も増えることが考えられます。弊社でも「Fabeee Metaverse Package」にてメタバース導入のお手伝いを行っているので、ご興味をお持ちのかたはぜひサイトをご覧ください。

この記事の監修者:杉森由政

この記事の監修者:杉森由政

2018年2月Fabeee株式会社CTOに就任。現在は、新規事業開発部門の責任者を務めるともに、AIやブロックチェーンなどの先端技術を用いた研究開発も担当。また広島大学との連携研究においては、生体データを解析する人工知能および解析アルゴリズムの研究開発にも携わるなど、多岐に渡り活躍をしている。
>>プロフィール情報