DXを成功へ導く!チェックしておきたいDXの成功事例10選をもとにポイントを解説

2021.10.01

2021.10.02

DXのあるべき姿を考える


「DXに取り組みたいが、何から始めるべきなのかわからない…」
「DX推進に着手し始めたが、なかなか成果が上がらず頓挫した…」
DX推進にあたり、上記のような課題を抱えている企業は少なくありません。
 
そこで今回は、DXの成功事例をピックアップして紹介していきます。思うようにDXが進んでいないという企業の人は、参考にしてみてください。

DX(デジタルトンスフォーメーション)とは?

DX(デジタルトンスフォーメーション)とは?
まずは、「DX(デジタルトンスフォーメーション)とはなにか?」という基本のところからおさらいをしていきましょう。
 
DX(デジタルトンスフォーメーション)とは、2004年にエリック・ストルターマン教授(スウェーデン・ウメオ大学)によって提唱された概念です。「デジタル変換」という意味を持つ「Digital Transformation」という言葉ですが、ビジネスの世界では、「デジタル技術の活用によってビジネスに変革をもたらし、新たな時代に生き残れるような競争力のある企業になること」という意味で使われています。
 
AIやIoTなどのデジタル技術を活用しながら企業の課題を的確にクリアし、未来につながる企業へと成長を遂げていくことがDXの本質。しかし、取り組み始めてすぐ目に見えるような効果が出るわけではない上に、既存システムから移行しづらいなどの課題があります。「2025年の崖」を乗り越えていくためには、根気強く向き合うことが大切です。
 
DXについては、過去の記事にて詳しく解説していますので、一度目を通してみてください。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?課題や事例をもとにイロハを解説

DX推進成功事例10選

DX推進成功事例10選
DXの成功事例からは、たくさん学べることがあります。DXへの取り組みに対して課題を抱いている場合は、まず自社の取り組みとDX成功企業の取り組みとの違いを見比べてみるのも一つの方法なのではないでしょうか。

Japan Taxi(日本交通)

日本交通のIT部門が独立して設立されたJapan Taxiは、社名と同じ名前の「Japan Taxi」という配車アプリを開発し、タクシーの配車システムに新しい風を吹き込みました。2019年の時点でダウンロード数は800万を超えており、社内のDXだけでなく“タクシーの配車=アプリの活用”という流れを定着させた立役者的存在でもあります。
 
このアプリは、ボタン一つでタクシーを呼べたりキャッシュレス決済ができたりなど、ユーザーのメリットだけでなく、実際にタクシー業を運営する日本交通側にもたくさんのメリットが。運転手の現金管理にかかる負担の軽減やつり銭確保のための事務所の負担軽減、現金盗難の危険抑止など、配車アプリを開発することによるメリットはかなり大きいものとなっています。
 
また、タクシー後部座席に設置したタブレットを活用した、広告事業の運用も開始。バスや電車内にある広告と同じように、タクシーにもタブレットを通じて広告を設置することで、広告媒体としての売り上げも伸ばせるようになりました。
 
今後は、あらゆる場所を移動しつづけるタクシーの特徴を活かして、「走るセンサー」としての可能性を発掘するとのこと。道路の以上の検知や街の安全確保のための情報収集など、タクシー業プラスαの市場価値を見出したJapanTaxiは、参考にすべきDX成功事例だと言えるのではないでしょうか。

株式会社エディオン

家電量販店の大手として知られる株式会社エディオンでは、値札を電子化した「電子棚札」と「キャッシュレス決済」の導入を実現しDXを推進。各業界人手不足が叫ばれる中、株式会社エディオンでは値札の切り替えにかかる人手をデジタルへと変換し、DXに成功しました。
 
エディオンが導入した「電子棚札」とは、省電力の液晶画面に価格を表示させるツールのこと。今までは紙に価格を印字したものを、人の手でその都度差し替えていましたが、電子棚札を採用することで、その手間を丸ごとカットすることができるようになりました。
 
電子棚札は、本部にあるシステムにて商品の型番と価格を入力すれば、サーバーを介してその情報がすべての店舗へ行き渡り、棚札の価格が一斉に更新されるというシステムです。今、家電量販店にとっての脅威は他でもないネットショップ。常に変動し続けるネットの価格に対抗するには、ネット企業・ショップの価格とにらめっこをしながら常に棚札の価格を差し替える必要がありました。
 
しかし、棚札の差し替え作業は非常に大きな負担となる上に、棚札の書き換えは常にいたちごっこ状態。電子棚札ならネットの価格を追いかけながらいつも最新の価格へと瞬時に変えることができ、労働力のロスも軽減されます。
 
全店舗一斉の変更はもちろん、地域や店舗ごとに棚札の価格を変更することも可能となっており、汎用性の高いシステムであることがわかる事例です。

Starbucks Coffee Japan株式会社

今や、全国各地でお店を見かけるようになったStarbucks Coffee。どのお店も混んでいて、並ばずにコーヒーを買えることの方が珍しいという店舗も少なくないのではないでしょうか。
 
Starbucks Coffeeでは、美味しいコーヒーを安定した価格で供給するため、“コーヒー豆の産直確保”と“自家焙煎”の努力を行いましたが、唯一“回転率”の課題は解決できないでいました。そこで、Starbucks Coffeeは回転率の課題を解決すべく、“レジの待ち時間解消”に着手し始めます。
 
今では他のカフェチェーンでも当たり前になったWi-Fiの無料提供やキャッシュレス化は、実はStarbucks Coffeeが先駆け。プリペイド式のギフトカードもアプリへと姿を変え、今はポイントカードとしての機能も果たすようになりました。
 
また、2019年にはStarbucks Coffee Japanより、「モバイルオーダー&ペイ」というサービスもローンチ。あらかじめアプリからオーダーと支払いを済ませておくことで、店舗に到着したらすぐに商品を受け取れるという自社開発のサービスです。混雑解消のために打ち出されたこのサービスは、今回のコロナ禍でも大きな成果を上げました。
 
Starbucks Coffeeが取り組んだレジ待ち解消への施策は、そのままStarbucks CoffeeのDXへと直結し、自社を救うきっかけとなったのです。

株式会社セブン銀行

2001年にサービスを開始したセブン銀行は、2016年より積極的にDXやアジャイル開発に取り組み成果を上げてきました。セブン銀行の課題は、ATMの価値をいかにして上げるかということ。キャッシュレス化が進んだことにより、銀行ATMの利用回数はどんどん下がっていったため、生き残りの方法についての模索が続けられていました。
 
そこでセブン銀行が切り札として開発したのが、現在コンビニに設置されている第4世代のATM。「ATM+(プラス)」と呼ばれるその機種は、AIを用いて顔認証が行えるようになっており、機械操作に慣れていないお年寄りでも使いやすいような配慮がなされています。
 
この顔認証機能は、保険の契約やコンサートチケットの発行、ECアカウントの開設など、入出金以外の機能にも活用される予定。ただお金を引き出すためだけではなく、人々の生活サービスの拠点となれるような付加価値をつけることで、ATMの新たなニーズを引き出しています。

株式会社FOOD & LIFE COMPANIES

コロナ禍に入り、厳しい状況が続いている経済界。中でもとりわけ新たな営業方法の模索が求められているのが、飲食業界ではないでしょうか。しかし、そんな飲食業界の中にも、前年比の売り上げがプラスに転じている企業もあります。
 
回転寿司のチェーン店である「あきんどスシロー」を子会社に持つ株式会社FOOD & LIFE COMPANIESは、2021年度第2四半期連結業績が前年比売上10.1%、営業利益59.2%増という数字を記録。既存店の売り上げが好調なだけでなく、コロナ禍においても新たな店舗の出店を加速させ、オープン初日の売り上げ最高記録を更新するなど“コロナなんてどこ吹く風”状態です。
 
この結果を招いたのは、同社が地道にDXに取り組んできたおかげ。あきんどスシローでは、少人数で効率良く店舗を運営するためのデジタル機器導入が積極的に進められてきました。「発券・案内機」・「自動案内システム」・「注文用タッチパネル」・「キャッシュレス対応セルフレジ」・「自動土産ロッカー」など、これまでは従業員が行っていた作業を利用者自身が行なえるような仕組みに変換。
 
また、緊急事態宣言発出後に落ちたアプリインストール数を回復させるべく、以前は来店予約しか行えなかったアプリを持ち帰り注文もできるように改良するなど、コロナ禍でも売上が確保できるようなシステム作りに早急に対応。結果、アプリの評価ポイントも以前よりアップし、アプリユーザーの離脱防止につながりました。
 
今後も、CXとEXの向上に勤めながら、あきんどスシローの利用者が増えるようなDXを進めていきたいとのこと。ユーザー・従業員、どちらの立場からもメリットのある改革を起こせたことが、あきんどスシローのDX成功のカギだと言えるのではないでしょうか。

株式会社ベネッセコーポレーション

“こどもちゃれんじ”や“進研ゼミ”など、通信教育に力を注ぐ企業として知られる株式会社ベネッセコーポレーション。紙ベースでの通信教育がベースとなっていたベネッセコーポレーションでは、2014年に「チャレンジタッチ」タッチを導入し、サービスの進化を遂げています。
 
ベネッセコーポレーションは、「デジタルシフト」・「インテグレーション」・「ディスラプション」の三つのフェーズにわけてDXを推進。2030年を目標に、チャレンジタッチの導入をはじめ学校のICT化支援のための教育プラットフォーム、校務支援サービス、オンライン幼稚園など、デジタルの力を活用したさまざまなサービスの提供をスタートさせています。
 
2021年5月に経済産業省の「DX認定」を取得、2021年6月には経済産業省・東京証券取引所による「DX銘柄2021」に選定されるなど、ベネッセコーポレーションはすさまじい勢いでDXを推進。長年培った幼児教育に対するノウハウとデジタルの力を組み合わせ、ユーザーのニーズに応えながら成長を遂げている企業だと言えます。

RIZAPグループ株式会社

ボディメイク事業のみならず、さまざまなジャンルへの参入を行っているRIZAPグループ株式会社は、コロナ禍を経て起きたユーザーの心と行動の変化に対応すべく、DX戦略を推進。企業のデジタル化やデータ活用のプロフェッショナルを招き、本格的にDX推進へと動き出しました。
 
これまでのやり方は、対面レッスンとオンラインフォローがメインでしたが、コロナ禍に入り今までのやり方は現実的ではないと判断。そこで、フルオンラインでも成果が出せるような仕組みを作り、ユーザーが挫折しないような環境作りに注力しました。
 
コロナ禍を経て人々の健康に対する意識はこれまで以上に上がりましたが、対面・接触しながらのトレーニングはできないため、アプリを通じてのサポートに切り替え。オンラインセッションにてトレーニングに取り組んでもらい、アプリを活用しながらのコミュニケーションで食事面や心身の状態についてのサポートをするという新メソッドを生み出しました。
 
結果、これまでは30~40代がメインだったユーザー層は、50~60代にまで拡大。オンラインツールを活かしたトレーニング・食事サポート術は、人々の「健康でいたい」という気持ちに寄り添えるサービスへと発展しました。

プラネット・テーブル株式会社

“スマート農業”なる言葉が生まれ、農業にもデジタルの力を活用する機会が増えてきました。プラネット・テーブル株式会社も、AIやドローンなどのデジタル技術を活用しながら、農業に変革を起こした企業の一つ。ただ農業にデジタルの力をプラスするだけでなく、デジタルを活用するからこそできる“低農薬”を実現した企業として注目を集めています。
 
プラネット・テーブルが開発したのは、画像認識AIとドローンを活用し“虫食い部分だけ”に農薬を撒くという低農薬農法の技術。世界的に見ても日本の野菜は農薬の使用量が多く、実は安心・安全とは言いきれないことから、この技術は今までの日本の農業のやり方を大きく変えるのではないかと言われています。
 
この技術を活用すれば、1ヘクタールの畑に使用する農薬使用量が今までの約10分の1になるとあって、農薬にかかる農家の負担も大幅に軽減されると考えられます。この低農薬農法を活用して栽培された「スマートえだまめ」は、一般的なえだまめの3倍の価格であったにも関わらず完売。
 
農家にとっては農薬代が減らせて収入はアップするという結果が見込めるため、メリットが大きい農法であると言えます。この技術が一般的になれば、今まで売りっぱなしだった農薬メーカーも事業モデルの転換が求められ、農業に関わる企業全体の刺激になるのではないでしょうか。

WILLER EXPRESS株式会社

高速バスの運営を行なうWILLER EXPRESS株式会社では、IoTの技術を活用した乗務員の健康管理システムを導入。長時間・長距離運転が求められる高速バスの運転手には常に的確な判断力が求められますが、人の体調には個人差があるため、100%事故を起こさないとは言えないのが現実です。
 
そこでWILLER EXPRESSは、「フィーリズム(FEELythm)」という乗務員の耳たぶに取り付けるウエアラブルセンサーを導入。耳たぶの脈波をデータとして受信し、眠気を感知すればバイブレーションで本人に刺激を与えたり、本部から休憩の指示が入るような仕組みを生み出しました。
 
フィーリズムの導入は、居眠りだけでなく長距離ドライバーに多いとされる脳疾患からの事故防止にも役立つと考えられており、WILLER EXPRESSのDXは乗務員の体調管理と利用者・企業の安全を守る仕組みに生かされています。

株式会社トライグループ

家庭教師や個別指導の事業に取り組む株式会社トライグループでは、よりユーザーの生活リズムに寄り添いながら指導を行うための仕組み作りに着手し、DXを推進させています。
 
トライでは、生徒の学ぶスピードの違いや生活スタイルの違いにより、家庭教師による指導だけでは成果に結びつかないという課題を抱いていました。そこで、トライではスマホやタブレット、PCから好きな場所・好きな時間に受講できる「Try IT」の仕組みを開発。ただオンラインで授業を配信するのではなく、スマホなを“シェイク”することで直接教師に質問ができるというシステムを作り上げ、他の通信教育媒体との差別化を図りました。
 
このシステムを導入後、登録者数は100万人を突破。映像を活用した塾が誕生するなど、教育業界に新たな旋風を巻き起こすきっかけにもなりました。

まとめ

DXを成功へと導くカギは、企業や業界の課題を見つけ、その課題を基に新たな可能性を導き出すことです。そのためには、まずDXについての理解を深め、自社に合ったDXの方法を見つけなければいけません。
 
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Fabeee編集部

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こちらの記事はFabeee編集部が執筆しております。